振動源から振動が波動となって地盤を伝播していくと、振動は距離とともに段々小さくなり、消滅します。この現象を距離減衰と呼んでいます。
一様な地盤とみなされる場合には、振動エネルギーが距離とともに広がっていくことによる単位面積当りのエネルギーの減少によるものと、地盤の土粒子の動きによる減衰(内部減衰)とがあります。地盤の内部減衰係数は、周波数を大きくすれば減衰量が大きくなることがわかっております。
地盤振動の場合は、媒体の変位または速度は地表面に沿って伝わる縦波と横波は、振動源からの距離の自乗に反比例し、表面波は距離の平方根に反比例して減衰します。強さについては、縦波と横波は距離の4乗に反比例して急激に減衰し、表面波は振動源に近い場所を除いて、数十mぐらいまでの範囲では距離の自乗に反比例する程度で、倍距離で6dBくらいの減衰になることが多く、50m程度を超えると一般に急激に減少し常微動振動となります。